霊性

霊性と聞くと、何やら宗教的な感覚や昨今流行りのスピリチュアル的な印象を受ける方も多いのではないかと思います。
「霊」という言葉がそうさせているのかもしれません。

霊性という言葉は昭和19年に「日本的霊性」という著書で鈴木大拙が初めて用いました。
当時、軍部が喧伝する日本精神に対抗して大拙は日本的霊性を唱えたといいます。
その中で大拙は、精神の根底には霊性があると解説しています。

霊性というといかにも影の薄い化け物のようなものに考えられるかもしれぬが、これほど大地に深く根をおろしているものは無い。
霊性は生命だからである。
大地の底には底知れぬものがある。
空翔けるもの、天下るものにも、不思議はある。
しかしそれはどうしても外からのもので、自分の生命の内からのものでない。
大地と自分とは一つのものである。
大地の底は自分の存在の底である。
大地は自分である。