5.親の意識によるインチャ

親の意識 によるインチャ

具体的な言動で親から指摘された経験はもちろんですが、親の考え方、思想、 さらには親自体が(気付かぬまま)抱えているインチャにより生まれるインチャです。 
例えば、厳しい親に育てられた子どもの中に、「親が叱らなければOKなんだ」と感じる意識が植え付けられた場合、何をするにも親の承認を必要とするようになります。 

しかし、幼少期の頃の厳しく叱る親は<今>には存在しません。 

だから、幼少期の親の代理人のように、親の意識をインチャ化して、自分を監視させることがあります。
何をするにもインチャにお伺いを立て、承認を求めるのです。
承認が得られないことは、自分がしたいことでも否定し、承認が得られたものには疑わず突っ走るといった例もあります。 

 

ある人の例

身体に障害を持った母親のもとで生まれ、大事に育てられました。
しかし、ネガティブな母親は将来を悲観し、子に見放されることをずっと恐れていました。 
例えば、 

 「親を大事にしない嫁をもらったらどうしよう」 

 「将来面倒を見てくれなかったらどうしよう」

そういった具合にです。

それ故、子どもに対して親孝行をすれば褒めまくり 逆に、親の考えと違うことをする(例えばバイクに乗るなど)彼の友人をけなすことが癖のようになっていました。 

子どもの頃からそんな親の願いにさらされ、彼は親に喜んでもらえることが自分の幸せだと疑わなかったといいます。直接怒られることはないために、反抗することもできず“褒められる”という飴と、友人のように親の意向に背けば恐ろしいことになるという意識を作っていました。
結果、彼は大人になっても親の顔色を想像して判断するようになりました。 
青春時代の恋人も、【親を大事にする人】を無意識で選んでいたようです。 

それだけではありません。友人や進路、就職も親が喜ぶであろうものを選び、親孝行が生きがいになっていたと言います。 

親に対する依存。
子に対する依存に子も親も気がつかないでいたのです。 

大人になり、会社に親を投影するようになりました。 
会社に誉められる=認められることに喜びを感じ、一種のワーカホリック状態にまで陥るだけでなく 
自分の人生に漠然とした虚しさを感じていたといいます。 

彼は会社に褒められるために奮闘したといいます。
そのお陰で、会社では知らぬものはいないという程の成績と出世を果たしました。
しかし、どれだけ賞賛や収入を得ても、一時的なもので決して満たされなかったといいます。

 

 

 

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